波止や磯に住みしモノ・鳥
波止や磯でアングラーは、魚との出会いを求めます。
当方の場合、イコール"獲物"。
旬の時期の場合のグレやチヌ、ハネ、モチロンしっかり食します。
そのほかにも・・・
豆アジ:カラアゲ三杯酢の食材としてのアジ。
サバ:刺し身で食す、梅雨の時期の須磨海釣り公園のサバ。(この時期の関西の波止なら須磨に限らず接岸してはいますが・・・)。
ガシラ(カサゴ):豆アジに匹敵する魚系カラアゲの西の横綱か。
タコ:小ぶりだけど絶品のタコ、イワユル新子のタコ。自宅で茹でるタコの旨いこと!
以上は、毎年恒例季節の定番!
関西に住むビギナーズ・アングラーの当方にとって、どれも釣れる確率の高い貴重なエモノです。
一方、釣り人の皆様にはそのフィールドで必ずといってお目にかかるのが、鳥。
カモメ、ウミネコ、鳶、カラス、ハト、サギ、スズメ、鵜、etc。
波止や磯は、思えば結構賑やかな処ではあります。
中でも鳶は空高く、螺旋状に飛翔しては驚くべき視力で、豆アジとフグの違いを感知して波止に放り投げられた獲物をあんなに高い所からその獲物目がけて飛来したりします。
彼らの鳴き声で、街中にはない自然を感じ、正に釣りに来ていると実感させられるのは、何も当方だけではないでしょう。
青天の空に猛禽類独特のフォルムを雄々しくひろげ、少ない羽ばたきで上昇気流に乗って舞い上がるその様は、ナマモノのグライダー。
カモメやウミネコの群れや声もご同様に、時として余りの多さに辟易する場合も無きにしも非ずですが、これもまた海辺の風情。
また、街中でもお目にかかれる、カラスやハトもこのアタリにまで跋扈(ばっこ)されています。
しかしてこのハト、ナマジ他の鳥たちに比べて、人に対する隣接可能半径が小さいというかガメツイというか、この鳥、撒き餌を狙いに最も大胆に接近してきたりします。
また、投げた刺しエサにカブリツク、海鳥が引っかかって、本来、海中に沈むハズの仕掛けが、上空の方へと・・・
当方はその様な経験はありませんが、師匠に言わせると決して珍しくはないそうで、こうなると少々厄介モノ。
はたまた、磯ではそうそう気にならない鵜も、波止釣りでは少々気味が悪いのです。
というのも、彼らに潜られると魚を散らしている様な気になったり・・・・。
マァ、海中からその姿を現して、ひょうきんなポーズで首を振る姿には、どうにも追っ払えない愛嬌を感じたり。
事、波止釣りに関しては、釣果もさることながら、風情も楽しみたいという気持ちも作用してか、好天の中で自然を感じる風情も捨てがたいモノを感じます。
春や秋真っ盛りの波止は、海上のマイナスイオン、潮風、柔らかい日差し、鳥の声。
釣り人や子供達のはしゃぎ声、ウィンドサーフィン、ヨット。
時として、鼻チョウチン揺らしながら、あるいはご同伴の釣りオヤジ殿などは、シュポッと缶ビールならぬ発泡酒でほろ酔い以前の釣り行。
何とも、ノドカで平和な、まさしくリラックスタイム、癒しの一時。
ただし、ジェットバイクはナントモ。(>_<)
一方、鼻息荒く眼を血走らせて、挑むように赴く感の捨てきれないのが、磯。
少々曇天気味の、風を感じる荒波ザッブン気味の磯であれば、何となく期待出来そうなシチュエーション。
周りを見渡し、ネイチャー真っ只中の雄々しい状況程、魚の引きでラインが風切音を鳴らしてくれそうな雰囲気を期待しつつ、ビトンを刺し、タモ網をセットして、竿を用意します。
何が何でもココまで来たら、絶対デカイの釣りたい!
ある意味、心に余裕が薄い、正しく素人丸出し、先祖帰り状態の興奮を否めない自分を落ち着かせてくれるのが、彼らなのかもしれません。
磯ほど、平常心を取り戻さないと、危険なフィールドはありません。
(波止とて、全く安全とは申せませんが・・・)
なので、全くいないと淋しい、少々多いと鬱陶しい奴らではありますが、コレもまた自然の摂理が当方に教育してくれる一つの教訓です。
日頃見慣れない、鳥の姿は波止や磯でそれらを見かけると、釣りのフィールドにいる自分を気付かせてくれる事があります。
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